ユースケース
営業時間外の電話対応はどうする?アナウンス例文と代行・AIの使い分け
時間外の電話を案内・受付・即時対応に分け、留守番電話・有人代行・AIを使い分ける方法を解説。休業案内や折り返し受付の例文、翌営業日に取りこぼさない引継ぎ手順を紹介します。
公開日: Daisybell Japan

営業時間外にも、予約変更や問い合わせの電話はかかってきます。留守番電話に用件が残っていても、翌朝に誰が確認するか決まっていなければ、対応は遅れてしまいます。
営業時間外の電話対応は、案内だけで済む用件、内容を受け付けて後で対応する用件、その場で人の判断が必要な用件に分けて設計します。 24時間電話を受けることと、24時間すべての用件を解決することは別です。
この記事では、アナウンス・留守番電話・有人代行・AI電話対応の使い分け、時間外の例文、翌営業日の引継ぎ手順を紹介します。例文は架空の窓口を想定した編集上の作例です。記載の時間や対応内容は、自社の実際の運用に合わせて変更してください。
まず、時間外にかかる用件を三つに分ける
| 用件の種類 | 対応の例 | 用意するもの |
|---|---|---|
| 案内で済む | 営業時間、所在地、手続きの入口を伝える | 正しい案内文と更新担当 |
| 次の営業日に対応できる | 用件と連絡先を受け付ける | 記録先、確認担当、連絡の手順 |
| 今すぐ判断・対応が必要 | 稼働している専用の有人経路へつなぐ | 対象条件、当番体制、不在時の代替先 |

図1:時間外の用件をどう受けるか。本文の関係や手順を整理した図。
「急いでいる」という申告だけで、すべてを同じ窓口へ送るのは難しい場合があります。即時対応の対象となる用件と、時間外には扱えない用件を、業務責任者と定めます。専用窓口を案内するなら、その時間に実際に対応していることまで確認します。
アナウンス・留守番電話・代行・AIをどう使い分けるか
| 方法 | 検討しやすい用途 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 営業時間外アナウンス | 受付時間や別の連絡経路を知らせる | 用件は記録しないこと、臨時休業時の変更 |
| 留守番電話 | 相手に用件と連絡先を残してもらう | 録音上限、必要情報の抜け、聞き取り、確認担当 |
| 有人電話代行 | 会話しながら必要情報を聞く、契約範囲の案内をする | 夜間の対応範囲、判断権限、自社への通知 |
| AI電話対応 | 対話で用件・連絡先を確認し、設計した範囲で案内・記録する | 聞き取り不足、保存失敗、有人希望、連携条件 |
方法は組み合わせることもできます。たとえば、一般的な案内は自動音声、折り返し希望は受付、専用条件に該当する用件は稼働中の担当者へ、という分担です。
有人の代行とAIのどちらでも、自社の担当者が後で判断する仕事は残ります。外部へ任せる範囲の比較は、電話代行とは?で詳しく説明しています。
そのまま調整して使えるアナウンス例文
1. 営業時間だけを案内する
平日9時から18時、土日祝日休業の架空の窓口の例です。録音や折り返し受付は行わない想定です。
お電話ありがとうございます。〇〇窓口です。受付時間は、祝日を除く月曜日から金曜日の午前9時から午後6時までです。恐れ入りますが、受付時間内におかけ直しください。
「担当者から連絡します」と加えると、用件を記録していないのに折り返しを期待させてしまいます。案内だけを行う場合は、相手に取ってほしい次の行動を伝えます。
2. 留守番電話で折り返し希望を受け付ける
次の営業日に担当者が録音を確認し、連絡する運用の例です。
お電話ありがとうございます。〇〇窓口です。ただいま受付時間外です。折り返しをご希望の方は、発信音の後に、お名前、お電話番号、ご用件をお話しください。次の営業日に担当者が内容を確認し、順次ご連絡します。
案内に沿った連絡体制がある場合に使います。録音できない、容量がいっぱい、保存に失敗したといった状態では、受付できたと誤解させない別の案内が必要です。
3. AIが用件を聞き取って受付する
受付のみをAIが担当し、予約や変更は人が確定する例です。
お電話ありがとうございます。〇〇窓口のAI受付です。ただいま担当者の受付時間外です。ご用件とご連絡先を伺い、次の営業日に担当者へ引き継ぎます。ご用件をお話しください。
相手が予約変更を希望した場合は、必要情報を確認し、記録の保存が確認できてから、次のように締めくくります。
予約変更のご希望を受け付けました。変更はまだ確定していません。担当者が空き状況を確認し、ご連絡します。
最初から氏名・電話番号・日時などを一度に読み上げて求めるのではなく、相手が話した内容を使い、不足した項目を順に確認する会話にします。
4. 年末年始・臨時休業を案内する
休業日と営業再開日時を差し替えて使う形式です。
お電話ありがとうございます。〇〇窓口です。[休業期間]は休業しております。電話受付は[再開日・曜日]の[開始時刻]から再開します。恐れ入りますが、受付再開後におかけ直しください。
この形式は案内のみの例です。休業中もメッセージを受け付ける場合は、その方法と、誰がいつ確認するかを加えます。「明日」だけでは日付をまたぐと意味が変わるため、長期休業は具体的な日付で案内します。
5. 専用の時間外担当へつなぐ
対象用件と稼働体制が決まっている場合の例です。
[対象の用件]については、時間外担当へおつなぎします。それ以外のお問い合わせは、[通常の受付時間]にご連絡ください。
転送先が出ない場合の経路も併せて決めます。実際には稼働していない窓口や、一般の受付が判断できない緊急度を、アナウンスだけで補おうとしないことが大切です。
「希望として聞くこと」と「約束すること」を分ける
| 案内したい内容 | 使い分けの例 |
|---|---|
| 連絡可能な時間を知りたい | 「ご連絡可能な時間帯を教えてください」 |
| 今日中に連絡してほしいと言われた | 「本日中のご希望として担当者に伝えます」 |
| 連絡時刻をまだ決められない | 「時刻をお約束できないため、ご希望を添えて引き継ぎます」 |
| 予約の変更希望を記録した | 「変更のご希望を受け付けました。変更はまだ確定していません」 |
| 変更が実際に登録された | 登録成功を確認した内容だけを具体的に案内する |
相手に希望を聞くことは、希望どおりの対応を確約することではありません。一方で、曖昧なまま電話を終えず、次に確認する担当と連絡方法を、運用で決まっている範囲で伝えましょう。
営業時間の設定は、祝日・臨時変更・不在も試す
営業時間の分岐は、時刻だけでなく、曜日、タイムゾーン、祝日、臨時休業を含めて確認します。AWSの公式資料でも、営業時間の判定と時間外・エラーの分岐、営業時間の例外設定が扱われています。これらは実装の参考であり、どの電話サービスにも同じ設定があるとは限りません。AWS「営業時間の確認」、AWS「営業時間とタイムゾーンの設定」
また、営業時間内と判定されても、担当者が全員対応中であったり、欠勤で配置が変わったりすることがあります。営業時間と、その場で人が対応できるかは別に確認します。AWSのフロー設計資料も、転送前の営業時間・配置確認や、エラー経路の処理を挙げています。AWS「フローのベストプラクティス」
翌営業日に取りこぼさない引継ぎ手順
- 時間外の受付一覧を担当者が開き、未確認の依頼を確認する。
- 重複の可能性がある依頼は内容を照合し、別の用件を誤ってまとめない。
- 担当者と次の対応を決め、引受け済みの状態にする。
- 案内済みの内容や相手の希望を確認してから連絡・処理する。
- 対応結果、不通だった場合の次の連絡、継続中の依頼を記録する。
「通知を送ったら終わり」にせず、担当者が引き受けた状態を残します。引継ぎ条件と記録の設計は、AI電話対応の有人連携で扱っています。
時間外対応の確認シート
通常の受付曜日・時間・タイムゾーン:
祝日・臨時休業・再開日時:
案内だけで済む用件:
内容を記録する用件と必須項目:
即時対応の対象条件と稼働する担当:
つながらない・記録できない場合の案内:
約束してよい連絡内容・期限:
翌営業日の確認担当・代替者:
引受け済み/未引受けの管理方法:
対応結果・不通時の次の行動:
時間外アナウンスを作る前に、四つの内容をそろえる
時間外の音声案内には、現在の状態、受け付ける範囲、次の対応、別の連絡経路という四つの要素を整理します。すべてを長く読み上げる必要はありませんが、利用者が何をすればよいか判断するための情報を優先します。丁寧な挨拶が続いても、録音を残せるのか分からないままでは用件を進められません。

図2:時間外アナウンスの組み立て。説明用の例。実際の業務条件に合わせて調整。
現在の状態は、単に「担当者が不在」とするのか、通常の営業時間外なのか、臨時休業なのかを区別します。営業再開の見通しが違うためです。留守番電話のように用件を残せるなら、そのことを明示し、残せない仕組みなら、受付できたように受け取られる案内を加えないようにします。
次の対応は、実際にできることに合わせます。「翌営業日に内容を確認する」と「翌営業日に対応を完了する」は異なります。内容を確認してから調査が必要な用件もあるなら、完了の時刻を一律に約束しないようにします。社内で決めた確認体制と、利用者に伝える言葉を一致させることが重要です。
別の経路がある場合は、どの用件で利用できるかを伝えます。通常の問い合わせをすべて時間外担当へ送ると、本来の対象へ対応しにくくなる場合があります。実際に稼働する窓口と担当範囲を確認し、案内の更新責任者も決めておきます。
予約変更の電話が夜間に来た場合の設計例
ここからは、担当者が翌営業日に確認する架空の予約窓口を例にします。利用者が夜に電話し、「明日の予約に行けなくなったので変更したい」と伝えたとします。AIや代行が希望を聞けても、予約表へアクセスできないなら、その場で変更を確定することはできません。
必要なのは、対象の予約を確認するための情報、希望する変更、連絡先を受け付け、未確定であることを伝える流れです。予約の時刻が翌朝なら、通常の受付確認では間に合わない可能性があります。こうした期限の近い用件をどう扱うかは、受付の言葉だけでなく業務側で決める必要があります。
| 会話の段階 | 確認・案内する内容 | 記録で分けること |
|---|---|---|
| 用件を聞く | 予約変更の希望かを確認 | 相談内容と対象用件 |
| 対象を確認 | 予約を照合するための必要情報 | 聞いた情報と照合済みの情報 |
| 希望を聞く | 変更希望と連絡可能な時間 | 相手の希望と自社の約束 |
| 終話する | 変更が未確定であることを伝える | 受付済みと変更未実施 |
| 翌日へ渡す | 担当者と確認すべき期限を残す | 担当者の受領と対応結果 |
利用者が「では変更できたということですね」と確認した場合には、受付と変更の違いをもう一度短く説明します。「ご希望は受け付けましたが、変更は担当者の確認後に確定します」と伝え、誤解を残さないようにします。聞き返されたことを理由に、曖昧な肯定で会話を終えないことが大切です。
この例は、すべての予約業務に同じ運用を当てはめるためのものではありません。締切や取消条件、当日の変更を受ける窓口など、自社の条件を確認して使います。AIへ任せる範囲は、実際に確認・処理できる範囲に合わせて決めます。
翌朝の確認を、担当者の空き時間に任せない
夜間の受付を始めると、翌朝には新しい電話と、夜間に受けた用件の両方が発生します。朝の受電が集中する窓口では、確認作業の時間を別に確保しなければ、受付記録が後回しになります。誰が、どの一覧を、いつ確認するかを運用に組み込みます。

図3:夜間の受付を、翌日の対応につなぐ。本文の関係や手順を整理した図。
受付一覧を開いた人が、そのまますべてを担当する必要はありません。確認担当者が用件を整理し、処理できる人へ割り当て、引き受けた状態を残す方法もあります。大切なのは、確認済みという印だけで、実際の担当者が決まったと誤解しないことです。
優先順位は、受付の古さだけでなく、業務で決めた期限や影響も踏まえます。ただし、利用者が急いでいると話したことだけで、一律に緊急扱いする必要はありません。希望は記録し、判断できる担当者が決められた基準で対応順を確認します。
同じ相手から夜間に複数回連絡があった場合は、内容を照合します。番号が同じでも別の用件かもしれず、別の番号から同じ用件が来ることもあります。重複をまとめる場合は、元の記録と変更された希望を追えるようにし、最新の依頼を取り違えないようにします。
折り返しがつながらなかった場合を、未完了として管理する
担当者が電話をかけたことと、相手に必要な案内が届いたことは別です。折り返しが不通だった場合は、発信した時刻、結果、次に連絡する条件を残します。「電話したので完了」とすると、利用者が待ち続けている用件を見落とす可能性があります。
留守番電話へ伝言を残す場合も、どこまで内容を残してよいかを自社の情報管理ルールに合わせて決めます。相手本人が聞くとは限らないため、個別の相談内容を不用意に詳しく残さない運用が必要です。案内する窓口と折り返し方法を中心に伝える形など、業務に合う範囲を確認します。
次の連絡をいつ行うかは、利用者の希望時間、自社の営業時間、用件の期限を踏まえて決めます。何度も無条件に発信を繰り返すのではなく、不通が続く場合の別の連絡手段や終了条件を整理します。これらは受付時に確約できる範囲にも関わるため、夜間の案内とそろえてください。
長期休業では、日付と設定と確認体制をセットで変える
年末年始や連休の案内では、休業期間と再開日時を明確にします。「明日から休みです」のような相対的な表現は、再生される日が変わると意味がずれる可能性があります。案内をいつ切り替え、いつ通常へ戻すかを記録し、実際に発信して確認します。
受付を継続する場合は、通常より長く記録が蓄積することを考慮します。保存容量や通知の上限があるか、誰が確認するか、休業中に確認しないなら利用者へどう伝えるかを整理します。通常の翌営業日対応を前提にした文章を、そのまま長期休業へ流用しないようにします。
再開日には、蓄積した用件の確認と通常の受付が重なります。確認する担当者を増やす、対象を分担する、期限のある用件を先に確認するなど、実際に実行できる方法を決めます。休業前の案内を作る段階で、再開後に処理する体制まで考えておくことが必要です。
また、通常の営業時間へ戻し忘れないよう、切り替え後の確認を担当者の予定へ組み込みます。Webサイト、電話音声、担当者向けの案内が異なる日付になっていないかも点検します。顧客はどの接点で情報を得るか分からないため、同じ内容が伝わる状態にします。
稼働確認では、境界時刻と失敗経路を試す
営業時間の設定が正しく見えても、開始直前や終了直後の動作が想定と違う場合があります。通常の昼間だけでなく、営業開始前、終了後、休業日、臨時変更日を想定して試します。時刻の設定と、転送先の実際の稼働状況を別に確認することが重要です。
| 試験する場面 | 確認すること |
|---|---|
| 営業開始の前後 | 案内と転送先が正しく切り替わるか |
| 日付をまたぐ通話 | 会話中の状態が不自然に変わらないか |
| 祝日・臨時休業 | 通常の曜日設定より例外が適用されるか |
| 録音や保存の失敗 | 受付できたように案内しないか |
| 担当者の不在 | 代替経路に進み、記録を残せるか |
| 通知が届かない | 未引受けの用件を別の方法で確認できるか |
試験後は、聞こえた音声だけでなく、残った受付記録と担当者側の画面を確認します。利用者には完了と案内しているのに、記録が保存されていない状態を見逃さないためです。問題があったケースは、変更した設定と再試験の結果を残します。
「受け付ける価値」を、翌日の対応まで測る
時間外の仕組みを評価するときは、夜間に何件受けたかに加えて、必要情報がそろった割合、翌営業日に担当者が引き受けた状態、聞き直しや再入電を確認します。受付件数だけが増えていても、その後の対応が遅れていれば、利用者にとっての改善は限定的です。
一方、夜間の案内だけで解決する用件もあります。その場合は、録音が残らないから価値がないとはいえません。営業時間の確認など、案内を聞いて目的を達成した可能性があります。用件ごとに何を完了と数えるかを決め、受付するものと案内だけのものを分けて評価します。
夜間の入口から翌日の対応まで一つの流れとして点検すると、必要な機能が絞れます。最初は特定の用件だけを受け付ける方法もあります。実際に処理できる範囲を確かめながら広げることが、案内と運用のずれを減らす進め方です。
休日設定は実際の日付で読み合わせる
営業日カレンダーを変更したときは、閉店直後、休日の朝、連休の最終日など、具体的な日時を入れて案内を確認します。「翌営業日」がいつになるかを担当者同士で照合すると、通常週では気付かないずれを見つけやすくなります。受付する窓口と折り返す部署の営業日が同じかも確認しましょう。
案内の更新担当が不在になる場合は、代わりに確認する人を決めておきます。臨時休業や営業時間の変更が決まったときに、Webサイトだけ更新して電話案内が残ることを避けるため、更新対象を一覧にして扱います。
よくある質問
営業時間外は留守番電話だけで十分ですか?
用件が少なく、必要情報を録音で受け取り、確認・連絡できる体制なら選択肢になります。情報の抜けや録音確認の負担が大きい場合は、対話で聞く方法や用件別の分担を検討します。
「24時間受付」と表示する際は何を伝えればよいですか?
24時間に対応するのが案内、用件の記録、有人通話、処理のどこまでかを明確にします。担当者の対応時間や、受付後の連絡方法もそろえて案内します。
営業再開後の折り返し時刻を伝えるべきですか?
体制で守れる約束があるなら具体的に伝えます。決められない場合は希望時間を記録し、未確定であることと次の対応を説明します。
夜間の受付から、翌日の対応までを一つの運用に
営業時間外の電話対応は、夜間に流す音声だけでは完結しません。用件の分類、受付できる範囲、実際に稼働する担当、翌営業日の確認をつなげることが必要です。
Daisybellへのご相談では、時間外にかかる主な用件と、翌朝の処理で負担になっていることをお聞かせください。